インドでは遥か遥か昔から健康に最も優れたオイルとして愛用されている「ギー」。
最近では、日本でも自然食品店をはじめ、成城石井やカルディでも見かけるようになりましたね。
健康志向の高まりから、テレビでも紹介されることが増え
バターの代用品として使われている方も多いのではないでしょうか。
ギーは保存性にも優れ、熱にも強いため
色んな食事の場面で活躍します。
一度使うとやみつきになる「ギ―」も魅力をご紹介します。
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「ギ―」とはどんな油?
「ギ―」は、健康志向の最先端であるアメリカで「最も身体に良い油脂ベスト5」の第1位に選ばれ
TIME誌が選ぶ「世界でもっとも健康にいい食品50」に選定されたこともあるオイルなんです。
質の良いエネルギー源と健康に欠かせない脂質を含み熱に強いため、
バターや油の代わりとして様々な調理に安心して利用できる万能オイル!
それが「ギ―」なのです。
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アーユルヴェーダの歴史
アーユルヴェーダとは、サンスクリット語 で「生命科学」という意味をもつ
インド・スリランカ発祥の伝統医療です。
アーユルヴェーダでは、ギ―は「全ての油脂類の中で最も優れている」とされ
「1000の使い道・1000の効果がある」と記されています。
↓(チャラカ・サンヒター第1巻第27章)ギ―について
https://www.ayurvedacollege.com/blog/gheebiochemicaltreatise/
インドの人々には古くから重宝されており
子供の時から慣れ親しんだ「母の味」ともいえます。
生命を輝かせるオイルともいわれ
その効果は現代の人々がまさに必要としているものに他なりません。
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ギーの特徴
見た目はバターに似ていますが、バターとは違うのでしょうか?
その違いは加工順の違いです。
バターもギ―も生乳から作られます。加工順は次の通り。
【牛乳 → 生クリーム → バター → ギー】です。
加工順通り、バターをさらに過熱して脂質以外を取り除いたものがギーとなります。
バターには水分やタンパク質、糖分が含まれていますが
ギーにはそれらが入っていないので、「純粋な乳脂肪」となるのです。
なので、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしてしまう乳糖不耐性の人でも大丈夫!
タンパク質や水分などを含んでいないので、劣化しにくく
さらに焦げつきにくいため、料理にもとても使いやすいのが特徴です。
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どんな効能があるの?
タイム誌に取り上げられたり、アーユルヴェーダで古くからその効果が伝えられているギ―。
果たしてどんな効能があるのでしょう?
より詳しく解説します。
1000の使い道・1000の効果
ギーはバターを長時間弱火で加熱し
劣化の原因となる不純物を削ぎ落としながら
良質な脂肪成分のみを抽出したものです。
澄ましバターとも呼ばれますが、出来上がり直後の黄金色のオイルは
まさに「 生命のオイル」と呼ばれるにふさわしい輝きを放っています。
ギーを摂取することで得られる効果として次のようなものがあります。
- 免疫力を上げる
- 脂肪の燃焼をサポートする
- 消化力を上げる
- 体力がつく
- 関節の動きをなめらかにする
- 筋肉に柔軟性をつける
- 便秘を解消する
- 老化を防止する
- 老化を防止する
- 知力、理解力、精力の向上
などなど…
その効果は非常にたくさんあります。
良質な脂質は体に取り込まれると、細胞を元気にしてくれます。
特に、牧草のみを食べて育つ牛のミルクから作られるグラスフェッドバター。
これから作られるギ―はまさに良質な油の塊といえます。
日常生活にギーを足していくことで、その豊な恩恵を受けられるのではないでしょうか。
バランスのいい脂質と栄養が含まれている
たくさんの嬉しい効果があるギ―。いったい何がそうさせているのでしょう。
ギーには10種類以上の脂質がバランスよく含まれているため
「1つの脂質だけを摂取しすぎてしまう」というリスクが低いという特徴があります。
↓現代人はオメガ6脂肪酸の過剰摂取が問題になっています。詳しくはこちら↓
中鎖脂肪酸
ギーのおよそ10%が中鎖脂肪酸です。
中鎖脂肪酸は一般的な脂肪酸と比べて
消化吸収が4倍ほど高く、さらに10倍のスピードで体内で分解・燃焼すると言われています。
そのためギ―にはダイエット効果があるとされているのです。
またスポーツ選手のエネルギー源としても活用さています。
α-リノレン酸(オメガ3)が豊富
今の日本人に不足しがちな「オメガ3」に分類される
「α-リノレン酸」も含まれているのがうれしいところです。
ギーにはバターのおよそ6倍の α-リノレン酸 がふくまれいるといわれています。
オメガ3は食事のみ摂取できる必須脂肪酸の一つで
悪玉コレステロールや中性脂肪を下げる効果が期待されています。
がん、高血圧、脳の発達や脳機能の活性化、鬱やアレルギーの抑制のほかに
美肌効果や細胞の若返りなどの効果もあるとして、研究が進められています。
現代の日本人が取りすぎているオメガ6が、バターと比較して少ないのも特徴の1つです。
脂溶性ビタミン
ギーにはビタミンA、ビタミンD、ビタミンEなどの
脂溶性ビタミンが豊富に含まれています。
脂溶性ビタミンは油に溶けることで、体内での吸収率がよくなります。
脂質の塊であるギ―を摂取することで
ギ―に含まれている脂溶性ビタミンを余すところなく吸収できるのはうれしいところですね。
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バターコーヒーに最適
世界のセレブや日本の著名人が愛飲している「完全無欠コーヒー」と呼ばれる
「バターコーヒー」。
朝、バターやMCTオイルを入れたコーヒーを一杯飲む。
これだけで良質な油が体に染みわたり、1日のパフォーマンスが上がります。
先日の記事で「グラスフェッドバター」でバターコーヒーに入れる方法を紹介しました。
https://bioniblog.com/?p=130&preview=true
もちろんグラスフェッドバターでもいいのですが、バターの代わりにギ―を使う選択肢もあります。
グラスフェッドバターは味はあっさりしていて、ほんのりとバターの豊かな香りを楽しめます。
一方ギ―は、味はバターと同じであっさりしていますが、不純物のない濃厚で甘い香りがします。
「甘い香りか」「豊かな香り」かその日の気分で使い分けてもいいですね。
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ギーの使い方は?
たくさんの効果があるギ―ですが、どうすれば効率的に取り入れられるでしょう?
本場インドでは、パンケーキやトーストに使うのはもちろんですが
他のオイルの代用として野菜炒めやパスタなど日々の食事に気軽に使っているようです。
ホットミルクにギーを小さじ1と黒砂糖をお好みで入れて混ぜると
濃厚でおいしいホットミルクができます。
このホットミルクを腸が乾燥しないように日ごろ飲んだり
眠る前に飲んで、安眠効果を得るなど
日常的に取り入れられています。
食欲不振の時に
胃腸の調子が悪く食欲がわかない。そんな時は
「朝の空腹時に小さじ1杯のギーを白湯」を飲むと
ギーが胃腸の粘膜を保護し、胃酸の分泌や炎症を緩和させるため
食欲が戻るとされています。
便秘や不眠の時
寝る前に、ホットミルクに小さじ1杯のギーを入れて飲むと眠りやすくなります。
お好みで黒砂糖を適量入れるとさらに飲みやすくなります。
さらに、翌朝のお通じがスムーズになりる効果があります。
美容パックとして
いつもの洗顔後、お肌に適量のギーを塗り20〜30分おきます。
その後、ホットタオルで馴染ませながら拭き取ると
弾力のあるモチモチ肌に!
ぜひお試しください。
ご飯やスープの味付けにも
お米を炊く時にオリーブオイルを入れて炊くと美味しくなる、というのは有名な話ですね。
ギーも同じように、ご飯に少しだけ入れて炊くと、しっとりして美味しくなります。
他にも、味噌汁に少量垂らすだけでもコクや風味がアップします。
鍋にギーと少しの塩と好きなスパイスを入れ
野菜を炒めてから、水を入れて温めると、簡単にスープを作ることもできますよ。
ここで注意が必要なのは
食事や飲み物に入れる場合、1日の摂取量は大さじ1〜2杯ほどが適量と言われいます。
摂り過ぎには注意しましょう。
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熱に強い
ギーの原料となるバターの発煙点は約180度ですが
ギーは不純物が少なく、発煙点は約250度と高いため
炒め物や揚げ物などの高温調理に向いています。
熱が入るとギー特有の甘い香りが広がりますが、ギ―の味はあっさりしていて
他の食材の邪魔をしません。
そのため、いろんな料理に使うことができます。
日常の加熱油に取り入れてみて下さい。
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保存方法と摂取量
ギーは、加工過程で水分やたんぱく質などが取り除かれた純粋脂質です。
そのため、 バターと比較して水分が少なく
油分が多いため基本的には腐りにくいため。「常温保存」が可能です。
夏場や梅雨の時期など、心配な時は冷蔵庫に保存するといいでしょう。
冷蔵庫から頻繁に出し入れしていると、瓶に水滴がつき腐敗の原因になりますので
使う分だけ少量を小分けにしておくことをおススメします。
また、ギーの1日の摂取量ですが、他の油同様1日大さじ1~2杯程度が適量とされています。
ギーの過剰摂取は、健康に悪影響を及ぼす可能性がありますので
摂取量を守り、ギーだけでなく他の良質な油を取るようにしましょう。
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まとめ
健康志向が高まる中で注目を集めている「ギ―」。
アーユルヴェーダでも 「1000の使い道・1000の効果がある」 神秘のオイルと称されています。
本場インドでは古くから保存食の一種でありエネルギー源でした。
ギ―に含まれている栄養素は次の通り
- ビタミンA、E → 抗酸化作用の高い
- 共役リノール酸 → 脂肪の分解・燃焼・抑制の働きがある
- 中鎖脂肪酸 → 脂肪になりにくく、すみやかにエネルギーに変わる
- 短鎖脂肪酸 → 腸内環境を改善
さらに、日本人が不足しがちな「オメガ3」も含まれているうえ
脂肪酸のバランスがいいのが特徴です。
甘い芳醇な香りと、あっさりした風味でどんな料理にも合います。
熱に強く、加熱に向いているところも嬉しいですね。
たくさんの効果があり、使い勝手抜群の「ギ―」!
是非取り入れてみてください!